坐骨神経痛の時に自宅で簡単に行うツボ療法

坐骨神経について

坐骨神経は、人体内で最も大きく、直径がボールペンほどあり、全長は約1メートルに及ぶ神経です。

腰椎と仙骨の間から出発し、臀部を通り、太ももの後ろを下り、膝裏を通過し、脛骨と腓骨の間を通って足首まで伸びています。坐骨神経は、体の末端である足の感覚や運動を担当しており、特に脚の筋肉の動きや足の感覚を制御しています。

その坐骨神経がなんらかの原因で圧迫されると、坐骨神経の通り道に痛みやしびれなどの症状が現れるのを坐骨神経痛といいます。

坐骨神経痛の原因となる疾患

坐骨神経痛の原因となる疾患は多岐に渡りますが、一般的には以下のような代表的なものが挙げられます。

椎間板ヘルニア

最も一般的な坐骨神経痛の原因は、椎間板ヘルニアです。これは、力仕事や激しいスポーツなどで椎間板が損傷すると起こります。椎間板の中にある柔らかい髄核が椎間板の外側に押し出され、坐骨神経を圧迫することで坐骨神経痛が引き起こされることがあります。

梨状筋症候群

臀部は、皮下脂肪や複数層の筋肉によって形成されています。坐骨神経はおしりを通る際、これらの筋肉や靭帯などを避け、足の方向に向かって伸びます。

しかしながら、これらの筋肉が疲労しすぎて硬くなったり、炎症を起こして腫れたりすると、坐骨神経を圧迫してしまい、坐骨神経痛を発症する可能性があります。

脊柱管狭窄症

年齢を重ねたり、また激しいスポーツを継続的に行うことで、背骨が変形して正常なカーブが変化したり、腰椎と腰椎の間の結合がずれたりすることがあります。

このような状態では、腰椎と腰椎の間から出ている坐骨神経が圧迫されてしまい、坐骨神経痛が発生する可能性があります。

坐骨神経痛に効果的なツボ

環跳(かんちょう)

場所

お尻に力を入れたときにできる窪みで
お尻の中央より、やや外側にあります。

押し方

親指または中指で、少し強めに
20回程度押しましょう。

※つぼ押しは手以外に、ツボの位置にテニスボールやゴルフボールなどを置いてマッサージする方がいますが、筋膜の炎症を起こしたりしますので
注意が必要です。

承扶(しょうふ)

承扶は、お尻と太ももの境にある
お尻の溝の真ん中にあります。

承扶は坐骨神経の通り道にあるツボなので、
痛みを和らげると同時に、
おしりや股関節の動きを助けてくれます。

両方の中指をツボに当てて、
体の中心に向かって左右同じ強さで
お尻を持ち上げるように押します。

左右同時に5秒押し続けるのを5回繰り返しましょう。

委中(いちゅう)

委中は膝の裏で、横筋の真ん中にあります。

坐骨神経痛の人はここが張って固くなっていて
押すとかなり強い痛みがあるようです。


座った姿勢で両手で膝を抱え、
両手の親指をそろえて押します。

強すぎず気持ちいい程度にゆっくり7回ほど押してください。